学園日記

雑談

2014年05月29日|この記事のリンク

ある日男子棟職員室の中で職員と一人のこどもが雑談していました。たまたま近くに居合わせており、聞こうとしなくとも自然に断片的に話しが聞こえてきました。私がたまたまその子について多少知るところがあったこともあり、話の内容もきわめて大切なことであることが分かりましたが、内容に劣らず、そうしたことを職員に話していること自体が臨床心理士である私にはとても意味深いものであると感じられました。その時、かつてスクールカウンセラーとして勤務していたある中学校での忘れがたいエピソードを思いだしました。
その中学校に勤務し始めた頃、職員室を訪れる子どもと先生の会話や雰囲気も穏やかとは言いがたいものでしたが、1年ほど経ったある日、以前は特に「穏やかでなかった」子どもたち数人が職員室である先生と和気藹々とした雰囲気の中で雑談をしていることに気づきました。後でその先生に「ずいぶん雰囲気がかわりましたね」と話しかけると、「以前は厳しく接することで「荒れ」ている子どもたちを正そうとしていたが、方針を変えて受容的に接することにしたところ、子どもたちが穏やかになった」とのことでした。何気ない会話、たわいもない雑談を子どもとしていること自体が、子どもを受容することに他ならないことを思い知らされました。
<小林>

職員
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