鬼ごっこ!
幼稚園に通っている児童を通園バスの乗車地点まで送ったり迎えに行ったりすることがあります。距離にすれば100数十メートル、手をつないで列になって歩く幼児の足でも6-7分の距離に過ぎませんが、登園・降園の際「ドラマ」が起きることがあります。ある児童は居住する棟の玄関のドアを職員が開けるなり鉄砲玉のように飛び出して駈け出して行きました。通園バス機待機地点まで、100メートル余りとはいえ車も通るし、信号もあり、職員として児童の安全に対する細心の注意が必要とされます。職員が追いつき児童は無事通園バスに乗り込み事なきを得ましたが、帰園してこの件について考えているうちに、当該児童が外遊びの際、必ずといってよいほど「鬼ごっこしよう」と言ってくる事実に想いいたりました。いみじくも、この日、この児童は「鬼ごっこ」を現実化したのです。登園時のわずか数分の出来事が、児童の人生と関わる深い意味をもった「ドラマ」であることは、この児童の生い立ちを知る人には明らかに理解できたのではないでしょうか。
<小林>
が書きました